OJTとは
仕事をしながら必要なスキルや知識を学ぶ
仕事をしながら仕事を覚える
仕事を通じて能力を高める
しかし、実態は企業ごとに解釈はバラバラではっきりとした方法論はない。
だから、OJTはシステマティックに計画・統制・実施されたものにはなりにくい。
ただ仕事をやらせているのであれば、仕事なのか、訓練なのかわからない。
どう教えてよいかも分からず、効果も測定しにくい。
企業側はOJTを実施して、人材育成に力を入れているつもりでも、育成される社員のほうでは、
指導されているという意識がないのが実態ではないか。
一方、教える側の先輩たちも、日常業務に忙殺されて教育しようとする余裕がない。
自分自身もきちんと教えられた記憶がないから、後輩を教える自信がない。
以上が現在のOJTの実態ではないだろうか。
このような状況でOJTを再構築しましょうと言っても、すでにしみついた概念を新たにすることは
中々むずかしいと思われる。
現場での日常の仕事はもはや訓練とは言えないのではないか。
計画や統制・実施と言った明確な目的と手順が無いものは訓練とは言い難い。
仕事の現場は、実際の仕事を通して経験し、経験を振り返り、新しい手段や対応を考え、
試行して行きながら仕事の成果と能力の向上を目指して行くと言う、自立的な学びの場で なければならないと思う。
従って、今後提唱すべき概念としてはトレーニングではなく、ラーニングが良いのではないか。
つまり、OJTからOJL(On The Job Learning)である。
この仕事を通しての学びをサポートするシステムを構築しなければならない。
以下の3つが必要になる。
① 指導する人材の育成・・・・・・オンザジョブ・ラーニングファシリテータ(OJLF)の育成
② OJLを推進する仕組み、組織の構築
③ 学習する文化の醸成
一般社団法人 IT人材育成協会
会長 加藤 正彦